阪神のAクラス入り、そして終盤に勢いに乗るには大山の成長にかかっている
チームのAクラス争いへの参戦には「四番」のバットがカギを握る。そのポジションを担ってきた
大山悠輔は「できるだけ波を少なくしたい」と言い切った。
「軸にならないと意味がないと思っている。そのために1年目、2年目はいい経験をさせてもらってきた。その答えを出さないといけない」
矢野阪神1年目の今季は開幕から「四番」に座り続けている。4月に6本塁打を放った大山は、5月3日の
DeNA戦(甲子園)で自らのバットで見事にサヨナラ勝ちを決めた。
生え抜きで先発四番のサヨナラ安打は、2002年の浜中おさむ以来のこと。ただ好不調の波もあって交流戦では打率.244に落ち込んだ。
浜中打撃コーチからは「もっとセンター方向に打つとアベレージも上がってくる」とアドバイスを受けて修正しながら打力アップをはかってきた。
前半戦は本塁打、打点ともチームトップ。1年前の6月に二軍落ちしたことを思えば成長した。虎の「四番」を背負うからには長打力に勝負強さが求められる。
大山の四番起用を継続してきた矢野監督も「近本が塁に出て、嘉男(
糸井嘉男)がつながって、四番が打つというのうちの得点パターンというイメージをもっている」という。
春先は2割台だった月間打率も7月にきて3割台に急上昇してきた。3年目でどっしり感が出てきた「夏の大山」にチーム巻き返しの期待がかかる。