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阪神・高山俊外野手 まずは打撃を確立する/あのドライチは今──

 

新人のときのような輝きを取り戻しつつある高山。後半戦のさらなる輝きに注目したい


 打撃開眼に向けて必死になっているのは高山俊だ。華々しいプロデビューから4年目になる今シーズンが何かをつまなければいけない大事な年でもある。

 すでに昨季の出場試合数は超えたが、ここからは結果が求められる。高山自身も「毎年厳しいがやるしかない」と黙々とプレーを続けている。

 プロ1年目の2016年は球団新人記録を更新する136安打をマーク。新人王を獲得する働きで、これで外野の一角は当分安泰とささやかれたほどだった。

 だが、ルーキー時代の安打製造機は2年と機能せず、3年目は45試合出場にとどまった。打率.172で、すっかり本来の姿を失ってしまったのだ。

 矢野監督1年目のシーズンは外野のポジションを奪うチャンスが見えてきた。5月29日巨人戦(甲子園)では代打満塁サヨナラ本塁打の離れ業をやってのけた。

 その後の6月初旬から先発出場するケースが目立って打席でも雰囲気が出てきた。福留の故障離脱もチャンスが増えた理由だが、ここからはしっかり自力で上がっていきたい。

 6月は9試合にマルチ安打を放って、7月は走者がいる場面で期待される「六番」での起用も多くなってきた。

 近本ら若手の台頭に刺激を受けるはずだが、高山は「競争は、競争に変わりはない」と、自らの打撃を確立することを強調する。

 矢野監督が「レギュラーを取るチャンス」というように、高山がかつての輝きを取り戻すための勝負の後半戦になる。
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