三冠王どころか四冠も射程圏内にとらえている。V奪回を目指す原巨人において、キャプテン・坂本勇人のバットがチームを力強くけん引中だ。
今季は
原辰徳監督の「初回に2点以上を目指す」という超攻撃野球の核として、開幕から二番に座り、前を打つ
亀井善行、後ろを打つ
丸佳浩らと強力打線を形成。
岡本和真の不調もあって、四番を打つこともあったが、常々「何番を打っても、自分のスタイルを変えることはない」というキャプテンのバットは止まらない。8月8日時点で打率はセ・リーグ4位の.310、安打数、本塁打それぞれ同1位の126本、29本、打点は3位の74点と高い水準をキープしている。
獲得経験のある打撃タイトルは2012年の最多安打(173安打)、16年の首位打者(.344)、最高出塁率(.433)の3つ。現状4位につける首位打者レースでは、
広島の
鈴木誠也が1分8厘差と少し差がついたが、V争い同様、最後までもつれる展開になりそう。最多安打争いでは5本差で2位の
中日・
大島洋平がライバルも、このままのペースでいけば180本を超えてきそうで、最有力候補だ。
これまでと異なるのが本塁打と打点だろう。10年の31本塁打、85打点がキャリア最高だが、この数字は軽々と超えていく見込みで、本塁打は同数の
DeNA・ソトと、打点は2点差の
ヤクルト・村上、3点差のソトと激しく争う。これらの数字が伸びていけば、チームの勝利にも直結し、V奪回に近づくことにもつながっていく。
写真=BBM