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ソフトバンク・高橋礼 大胆さを追い求めて/先発投手の誇り

 

目標としていた2ケタ勝利を達成した高橋礼


 粘って粘って、大きな1勝を手にした。8月13日の楽天戦(楽天生命パーク)に先発した高橋礼は2度の満塁のピンチを招いたが、1度目(2回)は自慢のストレートを軸とする強気の投球で。2度目(6回)はシンカーなど変化球を織り交ぜた巧みな投球術で、ともに無失点。7回途中で降板となったが、自身初となる2ケタ10勝を挙げた。

「もっと“大胆”に」。ここ数試合、ランナーを背負ったときの自分の投球に物足りなさを感じていた。最悪のケースを考えて、打者に向かっていけない――。弱気な自分に喝を入れるように、この日は強い気持ちで“大胆”に攻め続けた。

 開幕前には先発ローテ入りの当落線上を争っていた2年目のアンダースロー右腕。しかし、開幕ローテをつかむと開幕から4連勝。その後も大きな離脱はなく、エース・千賀滉大とともに先発陣をけん引している。7月に少し調子を落としたが、長いイニング、球数も100球を超えても投げられるようになった。今春のキャンプで「ピッチャーとして試合の責任を背負ってみたい」と語っていた右腕は、責任あるポジションでしっかり力を発揮している。

「もう落としていい試合は一つもない。とにかく1イニングに集中し、ゼロに抑えたい」。いまやチームに欠かせない先発陣の柱として成長したサブマリンが、このままの勢いで、チームを勝利に、優勝に導いていく。

写真=井沢雄一郎
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