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日本ハム・マルティネス 助っ人右腕は逆襲の使者になれるのか?/このままでは終われない!

 

いよいよケガからの復帰が近づいていたマルティネス


 ニック・マルティネスがようやく再起への一歩を記した。8月15日のイースタン・リーグ楽天戦(鎌ケ谷)に先発。148日ぶりのマウンドで1回を3者凡退。変化球も交えながら直球の最速は149キロをマーク。上々のリ・スタートに笑顔も出た。

 来日2年目は思わぬアクシデントが襲った。開幕ローテーション入りが内定していたが、3月20日の同ヤクルト戦(同)での登板後に右前腕痛を発症。一時は米国に帰国してリハビリを行うなど長期離脱を余儀なくされた。自身の野球人生で初めての故障箇所であり、野球が出来ないほどのケガも初めて。もどかしい気持ちを抑え込みながら慎重に復帰への階段を一歩ずつ確実に上ってきた。

 昨季はメジャー通算17勝の実績を引っさげて来日し、いきなり10勝。実力を存分に発揮してチームに欠かせない存在として躍動した。今季も順調な調整を進めていただけに、開幕直前の故障が長引いたことは、チームにとっても大きな痛手となった。

 最高の結果を残して、復帰戦を投げきった右腕はここからイニング数を伸ばして一軍復帰を目指すことになる。順調ならば9月中にも一軍で勇姿が見られそうだ。

8月に入って急失速したチームだが、優勝の可能性はまだ消えていない。ポストシーズンへ向けてもマルティネスの戦列復帰は心強い戦力アップ。大きな勝負どころに向けて、実力派右腕のカムバックが待ち遠しい。この1年の悔しさをぶつける舞台は、まだ残っている。

写真=BBM
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