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ソフトバンク・内川聖一 V奪取へ、逆襲はこれから/このままでは終われない!

 

8月に入り、ようやく内川のバットから快音が聞かれ出した


 希代のヒットマンが、自身の逆襲をVにつなげる。8月3日の日本ハム戦(札幌ドーム)。内川聖一が今季5度目の猛打賞をマークし、首位攻防戦での連勝に貢献した。「36歳最後にホームランを打てて良かった」と2年ぶりの2ケタとなる10号ソロもマーク。37歳の誕生日となった翌4日もマルチ安打で、通算安打数を2133本とし宮本慎也氏(現ヤクルトヘッドコーチ)に並ぶ歴代25位に浮上した。それでもこの時点で打率は.254。プロ19年で生涯打率が3割を超える男は「またここから頑張っていきます」と、言葉少なに残り試合での逆襲を誓った。

 並々ならぬ覚悟で臨んでいるシーズンだ。通算2000安打を達成した昨季は右ヒザ痛などの影響で、2011年の移籍以降ワーストの出場71試合、68安打。打率は.242にとどまった。08年から14年までは、落合博満氏と並ぶ右打者歴代最長の7年連続打率3割をマーク。16年にも.304を記録したが、17年からは故障なども影響し2年続けて出場80試合に満たず苦しい日々を過ごした。

 今季に向けて、昨年12月のハワイV旅行では「居残りトレ」を敢行し、スロースターターを自覚する男がオープン戦で.385のハイアベレージを記録し勝負のシーズンに入った。だが開幕直後から波に乗ることができず、7月末まで打率2割5分前後を行き来してきた。「しっかりチームに貢献できる仕事をしたい」。Vへ向けて重要なシーズン最終盤でのヒット量産ですべてを取り返す。

写真=高原由佳
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