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阪神・能見篤史投手 静かな闘志でマウンドへ/このままでは終われない!

 

リリーフとしてチームを支えているベテランの能見


 不惑の左腕が残りシーズンに力を振り絞る。5月に40歳になったベテラン能見篤史が夏場に踏ん張っている。

 チームが下位に低迷する中で本人は「自分としては結果を残すしかない」と勝っても負けてもマウンドに上がり続ける。

 能見が二軍から再昇格した8月6日のヤクルト戦(神宮)で2点リードされた8回に4番手で登板した。

 この試合では若き大砲で19歳の村上を三振に斬ってとるなど三者凡退の完ペキな投球で貫禄をみせつけた。

 7月26日に不調で二軍落ちとなったが、ウエスタン・リーグに登板した2試合のマウンドは若手に手本を示すものだった。
 昨シーズン途中からリリーフ転向、今季は開幕から中継ぎの役割を任されてきた。

 春先の4、5月と比べて、6月は防御率2.45の成績で、登板するごとに安定してきた。

「この歳まで現役でいるとは想像できなかった」と謙そんしながらも「40歳代の人たちの励みになるように頑張りたい」と意欲を示す。

 先発メッセンジャー、抑え・ドリスと軸だった2人の一軍離脱で投手の台所は危機的状況に陥っている。

 厳しい8月だが5戦連続で無失点リリーフを演じるなど、貴重なリリーフ役を務めてきた。

 能見にとって新たな挑戦の年でもあった2019年のプロ15年目だが「やるしかない」と静かに闘志を燃やし続けている。

写真=BBM
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