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日本ハム・秋吉亮 百戦錬磨の経験で培ったマウンド度胸/これぞプロの技!

 

日本ハム移籍1年目で守護神として存在感を示している秋吉


 気持ちを割り切ることは意外と難しい。失敗を引きずってしまい、萎縮することも多い。ただ、それを打ち破れる人はたくましく、強さを身につけて活躍する。プロ野球の世界でも同じだ。

 秋吉亮もその1人。「気持ちの割り切りだけです。考えてもしょうがないので」。4月2日の楽天戦(楽天生命パーク)での登板は、7回無死満塁の大ピンチでマウンドへ向かった。最初に対戦した嶋はフルカウントからスライダーで空振り三振。続くオコエは遊直併殺打。完ぺきな火消しだった。

 全力を尽くしてダメなら悔いはない―─。誰もができそうで、できないことをやってのける心の強さが最高の結果を呼び込んだ。開幕直後はセットアッパーを担ったが、どんな状況にもぶれない精神力を買われて守護神へ。7月16日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では史上5人目の12球団セーブを達成した。

 8月22日の西武戦(メットライフドーム)でも割り切った勝負球で試合を締めた。2点リードで9回に登板。先頭の栗山にフルカウントまで粘られたが「スライダーを真ん中に狙って投げたら、うまく外角にいってくれた」。四球だけは避けたかったため、真ん中を狙った結果が適度に荒れて外角低めへ制球され、二ゴロ。最初のアウトで落ち着いて三者凡退でシーズン自己最多の20セーブ目をマーク。一流のパフォーマンスは心が整って初めて発揮される。

 直近の9月11日の楽天戦(東京ドーム)では悔しいセーブ失敗となってしまったが、それでも心は折れずに今日もリベンジのマウンドへと向かう──。百戦錬磨の経験で培ったマウンド度胸は簡単には、真似できない。

写真=BBM
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