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西武・佐藤龍世 優勝に欠かせなかった元気あふれる三塁手/ドラフト下位入団選手の今

 

元気あふれるプレーが魅力の佐藤


 春季キャンプで辻発彦監督の目に最初に留まったのが、ドラフト7位の内野手だった。捕球してから投げるまでの速さ、肩の強さ、安定したスローイング。躍動感あふれる佐藤龍世の守備に、指揮官は早々から光るものを見出した。

 毎日行われた特守の中で、着実に技術は磨かれていった。また、富士大時代に四番打者として活躍した実績どおり、豪快なフルスイングで打撃面でも猛アピール。オープン戦でも、全16試合中14試合と積極起用され、ルーキーの中でただ一人、開幕一軍メンバー入りを果たした。

 デビューは開幕戦だった。3月29日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の延長11回裏に三塁手として出場という、いきなりの緊迫した場面での起用となったが、「自分でも緊張するのかなと思ったのですが、あまりしなくて。逆に『楽しいな』という感じでした」と強心臓ぶりも発揮した。

 4月6日の日本ハム戦(東京ドーム)でプロ初打席に立ち、2打席目に初安打をマーク。8月10日のロッテ戦(ZOZOマリン)では初本塁打も記録した。主に三塁手・中村剛也の交代要員として9月24日現在、51試合出場、13試合で先発起用と、着々と経験を積んでいる。

「1年目からここまで出られるとは想像もしていなかった」と本人。だが、守備も打撃も進んで必死に練習する姿、子分肌の人懐っこいキャラクターで監督、コーチ、先輩たちからも好かれており、チームの盛り上げ役としてもリーグ連覇を果たしたチームの欠かせぬ戦力の一人となっている。

「本当に、毎日すごく良い経験をさせてもらっていますが、これは決して当たり前じゃない。ファームにもたくさん選手がいる中で、選ばれて一軍で経験させてもらっている。恥ずかしくないように、一日一日を必死でやっていきたい」

 信条とする“全力プレー”を、これからも貫き続けていく。

写真=BBM
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