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西武・ニール 日本一へのカギを握る“負けない”右腕/助っ人通信簿

 

リーグ優勝を決めた9月24日ロッテ戦(ZOZOマリン)でも先発。6回3失点でチームを連覇に導いた


 もはや「エース」だ。リーグ連覇を果たした9月24日のロッテ戦(ZOZOマリン)で11連勝。助っ人投手としては、1988年の郭泰源氏を抜いて球団歴代最長記録をニールがマークした。

 この快挙は本人の努力の賜物だ。4月に再調整のためファームに降格した際、これまでプレーしてきたアメリカと日本野球とのギャップへの対応策を徹底リサーチ。「日本の打者は、早打ちのアメリカとは違って当てるのがうまいから三振を狙うよりもボール球を使って打ち取るほうがいい」という許銘傑二軍投手コーチの実体験を基にした助言を受け、今まで以上に配球面にも目を向けるようになった。

 森、岡田ら捕手陣とのコミュニケーションも大切にし、低めにコントロールして打たせて取るスタイルを確立させた。内野には源田壮亮外崎修汰、外野には秋山翔吾金子侑司木村文紀といった守備の名手たちがそろう西武では、まさに有効なスタイル。ニール自身も、勝利後は必ず「野手がしっかりと守ってくれたおかげ」と感謝を忘れない。

 また、さまざまなトレーニングを取り入れており、ほかの選手も興味を持つなど、試合以外でも好影響を与えている。中でも十亀剣は、同じゴムベルトを使用し、腰を弾きながら投げる練習を始めてから投球内容が安定するなど、最も感化されている一人だ。

 今季は12勝1敗とチームの勝ち頭であり貯金王。実力、結果、人柄でしっかりとチームメートたちから認められ、本人も「日本で最高の毎日を過ごしている」。評定平均は限りなく最高の『5』に近い。クライマックスシリーズ・ファイナルステージ初戦の先発も有力視される負けない助っ人右腕は、ポストシーズンでもカギを握る存在だ。

写真=BBM
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