週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

巨人・中川皓太投手 リーグV奪回に大きく貢献/飛躍のシーズン

 

チーム最多の67試合に登板し、V奪回の原動力となった巨人中川皓太


 シーズンが進むにつれ、顔つきがりりしくなっていった。ベテラン、若手、新戦力が融合した今季のブルペンを支えたのは、急成長を遂げた中川皓太だった。

 2016年ドラフト7位で入団。1年目は三軍で過ごす期間も長かった。2年目以降、毎年のように先発ローテーション入りを期待されていたが、伸び悩み、30試合にリリーフ登板した18年を経て今季、一気に才能が開花した。

 春季キャンプは二軍でスタートも、オープン戦で3試合、4回を無失点に抑え、開幕一軍メンバーに食い込んだ。東海大の先輩でもある原辰徳監督に勝負所で起用され、「広島との開幕カードから厳しい場面、緊迫した状況を経験できた。そのままいい緊張感を持ってこられた」。開幕から16試合、17イニング連続無失点をマークするなど救援陣の柱に成長した。「投げて抑えたときの喜びとか、打たれたときの悔しさとかは去年より全然違う」と充実ぶりを語る。

 9月13日の広島戦(東京ドーム)では、先発した山口俊の完投も視野に入る中、4点リードの8回二死一塁で三番・鈴木誠也を迎えた場面で登板。イニングまたぎで1回1/3を無安打無失点に封じた。原監督は「あそこはなんとか抑えておこうというところで中川を投入した。一番いい投手を送った」と熱い信頼を口にした。

 今季はチーム最多の67試合に登板し、4勝3敗16セーブ、17ホールド、防御率2.37。5年ぶりのリーグV奪回の原動力となった左腕が、ポストシーズンもチームを勝利に導く。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング