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西武・森友哉 リーグ連覇を果たす雰囲気になった試合とは?/2019年ベストゲーム

 

9月11日のソフトバンク戦でお立ち台に上がった森、増田、ニール(左から)


 9月24日のロッテ戦(ZOZOマリン)で優勝決定後、球場からのバスに乗り込む前の囲み取材で主将・秋山翔吾は言った。

「残り13試合で(順位を2位から1位に)ひっくり返せたとき、ファン、球団、選手も、明らかに目の色が変わった。一気に『あれ、これ、優勝するんじゃないか!?』という雰囲気になった」

 9月11日ソフトバンク戦(メットライフ)での勝利は、それぐらい優勝を左右する大きな1勝だった。

 内容も非常に濃かった。苦手の高橋礼に対し、西武先発は8連勝中のニール。ロースコアの投手戦が予想されたが、そのとおり2回まで両者パーフェクト投球。試合が動いたのは3回裏。山川穂高がこの試合最初の安打で出塁したのを契機に二死満塁とすると、満塁打率.571(シーズン終了時)を誇る三番・森友哉が走者一掃の二塁打を放ち3対0とリードを奪った。

 5回表にニールがデスパイネにソロを浴びたが、それ以外は両先発とも譲らぬ投手戦を繰り広げ、高橋礼は6回、ニールは7回で3対1のまま降板。平井克典増田達至と必勝パターンでつないだ西武が首位攻防戦を制した。今季初めて首位に立ったことに加え、守護神・増田が通算100セーブ達成と、個人記録への祝福ムードも重なったこともチームの勢いを加速させた。

 殊勲打を放った森だったが、「ニールが構えたところに投げてくれて、その結果、勝てたことが一番うれしい」と捕手としての勝利貢献に頬を緩ませた。開幕前から「バッテリーで勝てたという試合を多くしたい」と語っていたが、その意味でも理想的な一戦だった。

写真=BBM
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