週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

日本ハム・堀瑞輝 獅子奮迅の1年を糧にして/あの悔しさを胸に……

 

あらゆるポジションで奮闘し続けた堀


 得難い経験を積んだ。3年目の今季はシーズン自己最多となる53試合に登板。役割は多岐にわたった。先発、ショートスターター、中継ぎ、抑え。4勝4敗1セーブ、5ホールドという結果が各ポジションで奮闘してきたことを物語る。獅子奮迅しながら、ガムシャラに左腕を振り続けたシーズンだった。

 どのポジションにも適性を感じさせた。今季からチームが導入した、打者ひと回り、最長で3イニング前後を任されるショートスターターとして10試合に登板。8月4日のソフトバンク戦、同6日オリックス戦(札幌ドーム)では2試合連続で先発し、ともに3者凡退で切り抜けて2番手投手にバトンを渡した。加藤とともにチームの新戦術に対応して役割を果たせることを証明した。

 中継ぎとしても貴重なサウスポーは力を発揮した。イニング数(60回1/3)を上回る61個の三振を記録したように、奪三振能力がある。勝負どころでのセットアッパーとしての可能性を見せた。時には打たれる悔しさも味わったが、それもすべて未来への糧になる。

 気持ちの強さ、切り替えの早さも持ちあわせている。6月2日のオリックス戦(京セラドーム)では3点リードの9回に登板して3者凡退で今季唯一のセーブを挙げた。クローザーの秋吉が連投中だったことで指名された代役をパーフェクトに遂行。抑えの資質も見せつけた。来シーズン以降、先発も含め、どのポジションで貢献していくのか。大いなる成長と可能性を感じさせる1年となった。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング