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ロッテ・東妻勇輔 突きつけられた現実を来季の糧にする/あの悔しさを胸に……

 

後半戦はブルペンの一角に加わった東妻だが


 ルーキーイヤーは不完全燃焼だったかもしれない。ドラフト2位・東妻勇輔は「やり切れた感はないですね」と淡々と今季を振り返った。

 日体大から「最速155キロ右腕」の看板を引っさげてプロの世界に飛び込んだが、開幕は二軍スタート。クイックやけん制に課題が見つかり、一軍デビューは7月だった。それでも徐々に結果を出すと、8月1日のオリックス戦(ZOZOマリン)で延長12回に9番手で登板し、プロ初勝利。その後は方程式の一角として8回を任されるまでになった。

 24登板中、東妻が忘れられない一戦が9月8日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)だ。6対6の8回に登板し、一死から内川聖一と対戦。1ボールからの2球目の直球を狙われ、右翼への二塁打とされた。この一打をきっかけにリズムを崩した右腕は3失点で初黒星を喫した。

「1人目を抑えて、いけると思ってしまい、次が内川さんだったのに簡単にストライクを取りにいってしまった。あれで自滅してしまった。悪い結果にはなりましたが、良い勉強になった」と、1球の怖さを学んだ。

 この試合前まで1.47だった防御率も、ここから4戦連続失点で4.71まで悪化。3勝2敗7ホールドでシーズンを終えた。「勝てはしましたけど“棚からぼた餅”って感じでした。一軍ではずっと自信がないまま投げていた」と現実を突きつけられた。

「来年は最初から一軍にいて結果を残したい」。相手を圧倒するだけの自信と実力をつけて、来季に挑む。

写真=BBM
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