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巨人・岸田行倫捕手 失敗も経験と技術に変え、着実に成長/あの悔しさを胸に……

 

敵地で行われた8月3日のDeNA戦でプロデビューを飾った巨人岸田行倫


 悔しさの残るデビュー戦となった。8月3日のDeNA戦(横浜)。2年目の岸田行倫は、前日2日に炭谷銀仁朗が右人さし指の骨折で離脱したことで、緊急昇格し、プロ初出場を果たした。

 チームは序盤に4点をリードされ、原辰徳監督は4回から「小林(誠司※先発マスク)が悪いわけではないだろうけど、全体の流れを変えたかった」と、プロ初出場でマスクを被ることになる岸田を起用した。指揮官の狙いは的中し、打線は同点に追いついた。

 しかし、逆転ムードが漂い始めた8回一死三塁。筒香嘉智を打席に迎えた場面で、中川皓太の初球、ツーシームをミットではじいて捕逸。代走の三塁走者・石川雄洋が勝ち越しのホームイン。結局、これが決勝点となった。岸田は「足を使って捕りにいかないといけなかった。大事な場面でミスが出て、チームが負けてしまって悔しい」と悔しさをにじませた。

 報徳学園高から大阪ガスを経て社会人No.1捕手との触れ込みでドラフト2位入団。相川亮二バッテリーコーチが「総合力ではチームの捕手でもかなり高い。打つ、投げる、走る。全体のレベルを一回り上げることができたら、将来は一軍の正捕手も十分に狙える」と評価する素材だ。

 今季の一軍成績は4試合に出場。7打数でノーヒットに終わったが、二軍では92試合で打率.293、4本塁打、33打点を稼ぎ出している。高校から直接社会人へと進んでいるので、岡本らと同学年のまだ23歳。失敗も経験と技術に変え、着実に成長を遂げている。
写真=BBM
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