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DeNA・ロペス 2年ぶりの失策でプロ野球記録ストップ/あの悔しさを胸に……

 

好守にわたりDeNAのリーグ2位に貢献したロペス


 高い意識で取り組んできた。打撃と同様にこだわりがあるから、ロペスは思いきり悔しがった。「バウンドが分からなく、難しかった」と振り返ったのは6月2日のヤクルト戦(横浜)。初回一死一、二塁でバレンティンのハーフバウンドにミットを合わせた。これを捕球し損ない、記録は2年ぶりの失策。一塁手として連続守備機会無失策のプロ野球記録が「1632」で止まった瞬間だった。

「記録が途切れたことに残念な気持ちもあるけど、プロ野球記録をつくれたことは素直にうれしい。これからも変わらず、自分の仕事をしっかりやりたい」。ゴールデングラブ4度受賞の名手。直後の2回に迎えた打席では、11号ソロですぐに汚名返上してみせた。

 巨人からDeNAへ移籍し、5シーズンを戦い終えた。「チャモさん」の愛称はすっかり定着。「集中、リラックス、予測、準備」と言い聞かせるのは、ハイレベルな守備力を保つためだ。投手を助け、内野手からの悪送球は巧みなハンドリングでカバー。「ありがとう」と感謝されるたびに、一塁を守る醍醐味を再確認してきた。

 今季は142試合で打率.241、31本塁打、84打点。失策は7を数えても、安定感は健在だった。シーズン3位の阪神に1勝2敗で敗れたCSファーストステージはすべて四番。「個人的には残りたい」と横浜への思いも素直に打ち明けた。

 今オフは主将の筒香嘉智がメジャーに挑戦。絶対軸を欠く可能性が高い2020年もきっと、支えになってくれるはずだ。

写真=井田新輔
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