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日本ハム・中田翔 悔しさを逆襲への糧にして/チームリーダーの2019年

 

来シーズンこそ中田が大爆発する姿を見たい


 キャプテン2年目は不完全燃焼のまま、シーズンを終えた。中田翔のプロ12年目は24本塁打、80打点。ともに前年の数字を下回った。「素直に悔しい。個人的にもケガをして、チームが一番苦しい時期に動けなかった」。シーズンを通して、主砲として、主将としてチームを引っ張れなかった。

 7月31日の楽天戦(札幌ドーム)で大きく暗転した。楽天の則本昂との対戦。第1打席で直球に詰まらされると右手に衝撃が走った。激しい痛みは恐怖を生み、本来の打撃を見失った。試合に出続けても回復の兆しがなく、8月13日に2年4カ月ぶりの出場選手登録を抹消……。中田が苦しむ間に7月まで優勝争いをしていたチームも連動するように転落していった。

 3月29日のオリックスとの開幕戦(札幌ドーム)でサヨナラ満塁本塁打を放った今季はコンスタントに本塁打も量産。7月までは月間5本以上をマークし、2015年以来の30本塁打クリアも十分に射程圏内だった。特に7月は7アーチを量産し、勝負の夏場を絶好調で迎えるはずが、思わぬアクシデントが襲ってすべてが狂ってしまった。

 8月以降は1本塁打で打点もわずかに12。良くも悪くも、チームの大黒柱であることを証明するような屈辱のシーズンに終わってしまった。「来年はファンの皆さんを喜ばせたい」。これまでも悔しさを成長の糧にして結果に結びつけてきた中田。長いオフを雌伏の時とし、来シーズンは逆襲の1年にしてみせる。

写真=BBM
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