今オフは堂々と自分の口から年俸を発表できるはずだ。大田泰示は昨年の契約更改で「1億までいければ、自分で胸を張って言いたいですね」と言った。１年前は2200万円増の推定年俸6500万円で更改。会見の場では、あえて金額は言わなかった。大台まで、およそ3500万アップが必要だが、十分に可能性はある。

　日本ハムに移籍3年目となった今シーズンは数多くの部門でキャリアハイを記録した。132試合試合出場、打率.289、20本塁打、77打点。さらに161安打、79得点など打線の中心としてチームを支えたことが一目瞭然だ。今シーズンも一時故障離脱はしたものの最小限に食い止め、主軸を張ったことも大きなプラスだ。

　3年連続でレギュラーとして出続けたことも大きな評価になるだろう。年々成績をアップさせながら、地位を確立した。選手のタイプは違うが西川遥輝は2014年にレギュラーに定着すると、16年オフの契約更改で１億円に到達した。同じように歩んできた大田も大台到達は射程圏内。価値の高い右の長距離砲としても数字を伸ばし続けている点も魅力だ。

　恐怖の二番打者の看板を背負いながら、豪快な打撃スタイルは崩さずに、今や欠かせない選手に成長した。守備面でもケガを恐れず、積極果敢な姿勢を貫き、走塁時に時折見せる十八番のヘッドスライディングはチーム鼓舞する力がある。チームの顔を務められる1人として、ふさわしい評価が金額として表れそうだ。

写真＝BBM