2020シーズンは年間を通しての先発ローテ定着が期待される杉浦
圧巻の締めくくりは先発ローテの軸となれる夢を大きくしてくれた。
杉浦稔大の今季4勝目は、シーズン最後の登板となった9月26日の
オリックス戦(札幌ドーム)。伸びのある直球にスライダー、フォーク、カーブを交えて7回二死までパーフェクトに抑えた。最後は吉田正に二塁打を浴びて降板となったが、
ヤクルトから移籍後最長となる6回2/3を投げて1安打1失点(自責0)で白星。「来シーズンにつなげたいと思って投げた」と思いが伝わる熱投だった。
今季も昨季に続いて、右肩のコンディションを最優先にした形で先発登板を重ねた。8月中旬までは中10日前後をキープしながら一軍に帯同。2年連続で地元凱旋となった8月29日の
西武戦(帯広)で中6日も解禁。右肩の状態も極端に落ちることはなく、シーズンを走り抜くことができた。大きな自信を手にした1年だった。
投球イニング数も5回の壁を乗り越えた。これまで慎重だった首脳陣にとっても来季へ向けて計算できる状態まで上がってきたことは心強い。今オフはチェンジアップの習得に取り組み、投球の幅も広げようと試みている。「チェンジアップがあるというだけでバッターは(印象が)違うと思う」と意欲的だ。チームには金子や有原が、チェンジアップの名手として知られる。2人からアドバイスも受けながら新たな武器を磨きあげ、来シーズンは先発ローテーションの軸として初の2ケタ勝利を目指していく。
写真=BBM