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楽天・青山浩二 危機を乗り越え大台到達/区切りのシーズンを終えて

 

チームに欠かせぬタフネス右腕だ


 端正なマスクから、白い歯がこぼれた。8月14日のソフトバンク戦(楽天生命パーク)。青山浩二が、7回から3番手として登板。球団の生え抜き選手としては、初めて通算600試合登板を達成した。

 プロ14年目で、プロ野球史上41人目となる大台到達に「自分らしく、どこでも投げるという気持ちで積み重ねてきた結果。素直にうれしい」とほほ笑んだ。

 その道のりは平たんではなかった。一時は退団さえ覚悟した。2017年。通算500試合登板という節目の記録は達成したが、わずか17試合の登板に終わった。

 同年オフ、球団はかなり厳しい評価を下した。その状況で動いたのが、当時の星野仙一球団副会長(享年70)だった。右腕は「球団としては終わりだったけど、星野さんが残してくれた。何とか結果で返したいと思った」と明かした。

 翌18年は52試合に登板するなど復活を遂げ、同副会長の期待に応えた。「もしかしたら、このまま終わるのかなと思った。でも星野さんが残してくれて。そして平石さんが使ってくれた」と2人の恩人に感謝した。

 今季は62試合の登板で2勝4敗、16ホールド、防御率2.70。シーズン62試合登板は自己最多となっただが、満足する様子はない。「通過点にして1試合、1試合と積み重ねていきたい。もっとチームの役に立ちたい」。1試合でも多くチームに勝利に貢献するために―。ベテラン右腕の挑戦はまだまだ終わらない。

写真=BBM
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