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ヤクルト・青木宣親 記録はすべて通過点/区切りのシーズンを終えて

 

これからも安打を積み重ねていく


 燕のレジェンドがまた一つ、記録を塗り替えた。5月22日の阪神戦(甲子園)の7回一死一塁。打席に立った青木宣親は、藤川が投じたフォークをとらえて左前に運んだ。これでプロ野球史上126人目となる通算1500安打を達成。1156試合目での到達は、2011年の松井稼頭央楽天)の1233試合を抜いて、史上最速の記録となった。

 試合後は「正直なところ、そこに対してはあまり思うことはなかった。節目の数字を達成できたことはキャリアの中でもいいこと」と振り返った。当時、チームは、6月1日まで続く16連敗のまっただ中。「何とかしたい気持ちだけだった」と胸の内にはチームへの思いがあった。

 初安打はプロ1年目、2004年10月6日の阪神戦(神宮)。安藤から中前打を放って記録した。メジャー・リーグ、アストロズ時代の17年には日米通算2000安打を達成するなど、積み上げてきた安打数は、今シーズン終了時で日米通算2365。そして、数以上に驚くべきは率だ。

 日本での通算打率.326は、通算打率の規定打数となる4000打数以上の打者の中では歴代1位の数字だ。今までトップだったレロン・リーロッテ)の.320を6厘上回っている。

 今季は、最下位に沈む中でも打率.297、16本塁打、58打点でチームを支えた。来季、38歳を迎える青木にとって、最速での通算1500安打達成は通過点なのかもしれない。

写真=BBM
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