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楽天・引地秀一郎 シュートを武器に/秋の収穫

 

この成果を来季に生かす


 倉敷秋季キャンプ第1クール最終日となった11月3日。特別ルールで行われた紅白戦の6回に6番手でマウンドに上がったのが引地秀一郎だった。

 地元の倉敷商高出身で故・星野仙一球団副会長(享年70)の後輩にあたる。父親や友人らが見守る中、先頭の和田を空振り三振に斬って取ると、続く内田は遊ゴロ。1回を無安打無失点に抑えた。和田と内田には、ともに1ストライクから内角へシュートを投じた。厳しいコースを突いてファウルにさせた後、打ち取った。

 シュートの握りは、岡山東商高出身で「カミソリシュート」を武器に通算201勝を挙げた元大洋・平松政次氏を参考にした。

「中学3年のときに買った本に平松さんの握りについての解説が書いてあった。縫い目に指をかけない握りを真似した」

 シュートは高校時代までは持ち球だった。ただ小山二軍投手コーチの助言もあって、直球を磨くためにあえて封印してきた。「カミソリシュート」と呼べるまでには、まだまだ改良の余地はあるが、使えるメドは立った。

 三木監督は「将来性のある楽しみな投手」とコメント。伊藤一軍投手チーフコーチも「本格的にシュートを投げたのは秋季キャンプから。そうは思えないような、いい球だった」と称えた。

 今秋から一軍投手コーチとなった小山コーチは「本当に楽しみな存在」と期待を寄せる。188センチの大型右腕が、まずは一軍デビューを目指して研鑽を続ける。

写真=BBM
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