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広島・岡田明丈 リリーフでの復活へ手応え/秋の収穫

 


 フェニックス・リーグに参加した岡田明丈の顔に、充実感が浮かんでいた。「やりたいことを実際に試合で試せるのがこの時期ですから」。やりたいこととは、投球フォームの見直し。上下動の少ない新しいフォームを体に覚え込ませ、球威を保ったまま制球をよくすること。ストレスなくストライクゾーンで勝負できる理想のフォームを身につけるため、試行錯誤を繰り返していた。

 岡田といえば、チーム屈指の球威を誇るストレート。ストライクゾーンで勝負さえできれば、簡単には打たれない。今季も当然のように、先発ローテーションを守ることを期待された。4月4日の中日戦(ナゴヤドーム)で初登板し、5回2/3を3失点。3四球を許し敗戦投手となったが、まずまずのスタートだった。

 立場が急転したのは2戦目の4月11日のヤクルト戦(マツダ広島)だ。1回に2点を失った後、2回先頭から4者連続四球。1回 0/3で6四球を許し、6失点という散々な内容で二軍降格が決まった。夏場にリリーフとして一軍に呼び戻され、8月14日の巨人戦(マツダ広島)で救援したが、四球を2つ許しアウトを1つ取ったたけで降板。二度と一軍に呼ばれることはなかった。

 じくじたる思いがある。屈辱の登板を、何としても糧にしなければならない。ファームではリリーフとして登板を重ね、課題を一つひとつ見直した。8月8日のソフトバンク戦(タマスタ筑後)から13戦連続で自責0を続け、秋につなげた。岡田は来季必ず、復活する。

写真=BBM
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