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巨人・鍬原拓也 サイド転向で目指すは斎藤雅樹/秋の収穫

 

今季は未勝利に終わった巨人鍬原拓也


 サンマリンスタジアム宮崎の球場外にある「サンライズブルペン」がざわついた。宮崎秋季キャンプ第1クールの11月9日、鍬原拓也が投球練習の途中でオーバースローをやめ、サイドからボールを繰り出した。

 すでに70球ほど投げていた右腕の投球を見ていた原辰徳監督が、宮本和知投手チーフコーチを通じてサイドスローでの投球を打診。鍬原が「中学校までサイドスローでした」と答えると、指揮官の「よし、じゃあやってみろ」との声が飛んだ。

 そこから50球ほど直球と変化球を投げた本人も「上から投げるよりはコントロールしやすい」と好感触。小・中学生時代に経験があるだけに、すぐに順応した。

 中大からドラフト1位入団も、通算1勝。今季は救援で15試合で0勝1敗、防御率4.74。伸び悩む有望株に原監督が「何となく代わり映えがしないと俺は感じたんだ」と手を差し伸べた形だ。

 キャンプ中の14日に行われたソフトバンクとの練習試合では9回に登板し、7球すべてストライクで三者凡退。「最初はストライクも入らないのかなと思いましたけど、ある程度はまとまっていてホッとはしました」と笑みも浮かんだ。

 巨人でサイド転向といえば、藤田元司監督の勧めでサイドに転向し、大投手に成長した斎藤雅樹氏の先例もある。鍬原は再び先発復帰を目指すことを明言。「第2の斎藤雅樹」となるか。ドラ1右腕の“夜明け”は近づいている。
写真=BBM
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