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西武・武隈祥太 焦らずに来季3連覇の主役へ/来季の復活を誓う

 

7年ぶりの先発白星を挙げたが、1年を通して働くことができなかった


 開幕先発ローテーション入りが期待されていた榎田大樹内海哲也、新人の松本航が次々と戦線離脱し、3月に入って急遽先発へと配置転換された武隈祥太。突然の通達だったが、持ち前の器用さで見事に対応した。チーム5戦目の4月3日ロッテ戦(メットライフ)で自身5年ぶりの先発マウンドに上がると、5回3失点でゲームを作り、7年ぶりの先発白星を飾った。

 だが、続く同10日楽天戦(同)に4回6四球5失点で敗戦投手となると、2日後の12日に左肩ヒジ炎症のため登録抹消。7月に中継ぎで戦列復帰し、回またぎ、ワンポイントなどの起用にも順応したが、完調までには至らず、同27日に再び登録抹消となった。

 抹消後はシーズン終了までファームの試合にも出ず、別メニュー調整が続いていた。秋も股関節に不安があることから宮崎・南郷キャンプに帯同せず、所沢でじっくりと調整。スパイクを履き、力強いブルペン投球を見せていたが、「まだ少し(痛みへの)怖さがあると思うから、まずはそれをとることがテーマ。実績のある投手だし、今は焦る必要はない。本人もしっかり考えを持っていろいろ試している。春のキャンプには良い状態で臨めるはず」と許銘傑二軍投手コーチは言う。

 ここ2年は故障もあり、実力を存分に発揮できていないが、チームにとっては極めて貴重な存在だ。「投手力強化」こそが日本一への最大の課題となるだけに、経験豊富な武隈の存在は必要不可欠。「チェンジアップは友達」と話す自慢の武器で、来季は優勝の主役を演じてみせる。

写真=BBM
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