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ロッテ・佐々木千隼 リハビリ生活を支えてくれた姉さん女房/増した責任感

 

2020年は完全復活を期す佐々木


 11月26日。300万円増の1970万円(金額は推定)で契約を更改した佐々木千隼は周囲にうながされ、照れくさそうに「結婚しました。6月末です」と都内在住、27歳の一般女性との結婚を公表した。

「僕がネガティブな性格なんですが、彼女はその真逆。考え過ぎて落ち込んでいるとき、笑わせてくれる人柄だと思っています」

 その内助の功はすぐ、結果に表れた。結婚直後だった7月9日の日本ハム戦(ZOZOマリン)。2018年7月の右ヒジ遊離体除去手術を乗り越え、656日ぶりの白星。シーズンでも7試合2勝1敗、防御率2.53と完全復活への足掛かりをつかんだ。

 地道なリハビリ生活を支えたのは姉さん女房。「もっと早く、一軍の舞台に戻れると思っていた。でも、投げられなかった。もどかしい思いがありました」。落ち込む佐々木を一番近くで励ましてくれた。その思いに報いたいとの気持ちが、復帰登板の試合で白球に乗り移った。

 守るべき人ができ、考え方も少しずつ変わってきた。「先発ローテーションに入りたい気持ちはもちろんありますが、一軍で投げたい。そのためならばどんな役割でもやりたい」。16年秋のドラフト外れ1位で史上初の5球団が競合し、鳴り物入りでプロの世界に入った。1年目は4勝。順調な出だしだった。ただ、挫折し、泥臭さも身につけた。先発、中継ぎを問わず、家族のために一軍の舞台に立ちたい。背番号11はそれだけを目指し、その右腕を振っていく。

写真=BBM
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