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DeNA・今永昇太 2年連続の大役に名乗り/開幕投手は任せろ

 

今オフはアメリカ・シアトルのトレーニング施設「ドライブラインベースボール」を訪れるなど、さらなるレベルアップを図る


 揺るぎない自信が凝縮されていた。「この座を他の投手に渡してはいけないと思います」。2年連続の大役。今永昇太が堂々と、開幕投手に名乗りを上げた。「今日の勝利を小さな勝利にできるように。もっともっと積み重ねていきたい」とファンへ誓ったのが今季のオープニングゲーム。3月29日の中日戦(横浜)で8回無失点、11奪三振の快投を演じ、初体験の舞台を白星で飾った。ここからの有言実行が見事。

 6月7日の西武戦(横浜)まで防御率1点台(1.90)を維持した。6勝2敗と勝ち星も先行。9月こそ4試合で1勝2敗、防御率5.88と息切れしたが、25試合で13勝7敗、防御率2.91は大黒柱としてフル回転した証しだった。

 ルーキーだった2016年に8勝を挙げ、翌年も11勝とステップを踏んだ。誤算だったのが昨年の大不振。4勝11敗、防御率6.80まで落ち込み、必死に積み上げてきた信頼を失った。

 オフはオーストラリアのウインター・リーグに参戦。角度をつけようと上から振り下ろしていたフォームを見直し「サイドスローで投げているような感覚」と自然な動きの中で左腕も適切な位置に下がった。すると、生命線である直球は150キロ前後にまで回復。スライダー、チェンジアップも高いレベルで操れるようになった。「16、17勝しないと優勝はないと思う。優勝するためにチームを引っ張っていきたい」。

 侍ジャパンのエース格として、東京五輪も控える2020年。心身充実の背番号「21」に大注目だ。
写真=桜井ひとし
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