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中日・大野雄大 復活左腕が名乗り/開幕投手は任せろ

 

最優秀防御率のタイトルも手にし、見事に復活を遂げた大野雄


 イメージはすでにできている。開幕投手の話題に、大野雄大は力強く言い切った。「覚悟はしています。開幕はあのマツダ広島。やったろうという気持ちでいます」。2020年3月20日の開幕戦、舞台は今季も2勝10敗と大きく負け越したマツダスタジアム広島。そこで勝利をもたらし、スタートダッシュを決める。

 完全復活の1年だった。わずか6試合で0勝3敗、防御率8.56と辛酸をなめた昨季から一転、25試合で9勝8敗、防御率2.58。9月14日の阪神戦(ナゴヤドーム)では無安打無得点試合を達成し、9年目で初タイトルとなる最優秀防御率にも輝いた。11月には中日で唯一、侍ジャパンの一員として「プレミア12」で世界一も成し遂げた。

 2016、17年と2年連続で開幕投手を務めた。「開幕投手は開幕戦だけじゃなくて、何週もエース級と当たるしんどいところなんですけど、今は過去2回やったときと心境も違いますし、不安のほうが少ないです」。チームの顔としての重みを受け止めた上で、3度目の大役に名乗りを上げるのには訳がある。

 侍ジャパンでは同い年の巨人坂本勇人、同じ左腕のDeNA今永昇太らに大いに刺激を受けた。「もっともっと上を目指さないと」。再びエースへの道を歩み始めた左腕。「誰もが狙うのが一番。開幕投手はそれだけ特別なものですし。与えられた開幕投手は絶対ダメ」。今季11勝の柳裕也、終盤に先発ローテーションに定着した小笠原慎之介梅津晃大ら若手との競争に勝ち、マツダ広島のマウンドに立つ。

写真=BBM
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