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日本ハム・栗山英樹監督 不退転の決意で挑む9年目/指揮官が見据える2020

 

4年ぶりの覇権奪回を目指す栗山監督


 気持ちの上でケジメをつけ、心機一転の2020年シーズンへ向かう。栗山英樹監督は19年シーズン終了後に球団へ辞意を伝えた。3年連続のV逸の責任を感じていた。強く慰留され、翻意することになったが「自分から1回もう辞めたつもり」と明かした。12球団を見渡せば連続在任9年目は最古参。ただ、心の中では新監督の気構えで臨むつもりだ。

 課題は山積している。先発陣の再構築、長打力不足、若手選手の育成強化、そしてシーズンを最後まで戦い切るチーム全体のスタミナ……。「しっかり課題を解消して勝ち切る姿を見てもらうしかない」。結果がすべてだということは百も承知の上で、難題に立ち向かうことになる。

 頼もしい参謀も迎え入れた。小笠原道大ヘッドコーチ兼打撃コーチがチームに加わった。始動となった沖縄・国頭村での秋季キャンプでは陣頭指揮を同コーチに任せ、全体の動きを遠くからチェックすることに徹した。「いい形で集中してやってくれている」。陽が落ちるまで体を追い込んだ野手陣など、基礎的な肉体のベースアップを主眼に置いた取り組みをじっくりと見守った。

 19年はショートスターターや大胆な守備シフトなど、新たな戦術を採用したが、新シーズンも現状のチームにマッチした戦い方を継続していく。「手を打たなければいけないものはいっぱいある。俺の頭の中を含めて」とオフも2020年へ向けて脳内はフル回転中。覇権奪回を目指し、全身全霊を傾ける。

写真=BBM
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