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楽天・三木肇 守り勝つ野球を目指して/指揮官が見据える2020

 

スキのないチームづくりを目指す


 監督としては初となる11月の倉敷秋季キャンプ。10月に就任した三木肇新監督は、朝から晩まで精力的に動いていた。就任会見で目標に掲げたのは2013年以来となるリーグ優勝と日本一だ。7年ぶりの栄冠をもたらすための「地ならし」とも言える猛練習は、午前7時過ぎの早朝練習から午後9時ごろまでの夜間練習まで続いた。

 自ら指導する時間も多かった中で、特に力を入れていると感じたのが走塁練習だ。11月7日の全体練習終了後。辰己ら俊足の選手に対し、指揮官が丁寧に帰塁などを指導した。

 約1時間のうち、40分を帰塁に費やした。帰塁の不安が消えれば、盗塁の成功率も高くなるという考えからだ。2019年シーズン、チームの盗塁数はリーグワーストタイの48で、優勝した西武の盗塁数(134)の半分以下。その差を埋めるべく、地道に鍛えていく構えだ。

 もちろん、課題は走塁だけではない。今季、二軍監督という立場からチームを見ている中で、物足りなさも感じていた。「もう少しずる賢さであったり、多角的に物を見て、いろんな野球をやっていけたら」と注文をつけた。

 目指すのは守り勝つチーム。「基本的にはピッチャーとバッテリーを中心に守りの野球が大事。1点を守り切る。最少失点に抑え1点でも多く取りたい」と意気込む。わずかな綻びがあっても、最少失点に抑えることはできない。攻守走すべてにおいてスキのないチームを作るべく、研鑽を積んでいく。

写真=BBM
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