指揮を執って2年目となる2020年。与田剛監督は並々ならぬ決意を抱いている。「当然、リーグ優勝という目標は変わらない。戦い方としては、昨年はファンの方を驚かせると言いました。でも、驚かせるだけでは、ファンの方もわれわれも満足できない」。結果に徹底的にこだわっていく。
7年連続Bクラス。重い現実がのしかかる。もちろん今季から指揮を執った与田監督にすべての責任があるわけではない。むしろ2019年は前シーズンと同じ5位とはいえ、借金の数は大幅に減り、最後までCS争いを繰り広げた。それでも指揮官は「私も1年目Bクラス。過去6年を見ていないけど、そんな言い訳はできない」と口元を引き締める。
チーム浮上には、いかに接戦をものにできるかがポイントになりそうだ。「1点差で悔しい負けが多かった。1点差で粘り強さを意識していきたいと思う」。今季は1点差ゲームは19勝27敗と8つも負け越している。粘り切れない。はたまたあと1点が遠い。そこに課題を見出した。
秋季キャンプでは、野手陣には徹底的に振り込ませた。広いナゴヤドームでスタンドに放り込む力、野手の間を抜く力強い打球を求めてだった。投手陣も若手が多いこともあり、競争意識をむき出しにそれぞれ投げ込んだ。最大の懸案事項としては、メジャーへ渡った
ロドリゲスの抜けた穴を、いかに埋めるかがある。
ゴンサレスを補強したとはいえ、リリーフ陣を再整備して、接戦に強いチームを作り上げる。
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