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楽天・辰己涼介 最高の技術を求めて/2年目の進化

 

走塁面でも伸びしろは十分ある


 あの辰己涼介の動きとは思えなかった。倉敷秋季キャンプ第2クール3日目の11月7日、三木新監督は俊足の4選手を選んで、全体練習後に走塁を指導した。

 約40分行った帰塁の練習。辰己は大きなリードから一塁ベースへヘッドスライディングを繰り返した。だが、始めのころの動きは合格とは言えなかった。もし試合なら、けん制でアウトになってしまうように見えた。

 今季は自慢の快足を飛ばし、守備ではファインプレーを連発したドラ1ルーキー。身体能力に優れた辰己が、あれほどぎこちない動きを見せるとは思わなかった。リード時の姿勢を含めて、改善の余地があるように見えた。

 今季は新人ながらチーム1位の13盗塁をマーク。だが本人は「技術はまだまだやと思います。才能だけでやってきたので」と素直に認めた。

 ただ課題があるということは、まだまだ伸びしろが残されているということでもある。「帰塁に不安要素がなくなったら、盗塁が成功する可能性も高くなると思う。来年の目標は30盗塁です」と力強く語った。50メートルを5秒7で走破する俊足。30盗塁は、非現実的な目標とは思えない。

 19年は124試合に出場し打率.229に終わった。課題の打撃も、このまま終わるとは思えない。「打撃で評価してもらえるように頑張りたい」と辰己。2年目にどれほど進化した姿を見せてくれるのか。楽しみにしたい。

写真=BBM
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