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巨人・戸郷翔征投手 パワーピッチで山口俊の穴埋め/2年目の進化

 

先発ローテーション争いに名乗りを上げる巨人戸郷翔征


 背番号は「68」から「13」へ。わずか1年での昇進に期待の高さをうかがえる。開幕直後の4月4日に、20歳となる2年目の右腕・戸郷翔征には、先発ローテーション入りが期待されている。

 2019年に聖心ウルスラ学園高からプロの世界へ。新人年はシーズン序盤から頭角を現し、イースタン・リーグで11試合(8先発)、4勝1敗、防御率3.00と着実に結果を残した。5年ぶりのリーグ優勝へ王手をかけた9月21日のDeNA戦(横浜)を前に一軍登録され、大事な一戦でプロ初登板初先発を果たした。この試合で戸郷に勝ち負けはつかなかったものの、5回途中2失点のまずまずの投球を披露、チームは優勝を果たし、一躍“ラッキーボーイ”となった。

 その後も一軍の戦力としてチームに残り、中継ぎながら9月27日のDeNA戦(東京ドーム)では5回から4イニングを2安打無失点7奪三振でプロ初勝利。CS、日本シリーズのマウンドにも立つなど、貴重な経験を積んで1年目のシーズンを終えた。

 19年のチームの勝ち頭であった山口俊のブルージェイズ移籍が決まり、その山口とオフに自主トレを共にする予定の戸郷は「代わりになれるように、1勝でも多く勝てるようにしたい」と先輩右腕から多くを学ぶ覚悟だ。特に内野ゴロを打たせる球種の習得に意欲を見せており、先発ローテーション争いの武器とする。

「まだまだ発展途上の選手ですが、持っているポテンシャルはかなり大きいと思います。それを彼自信がどう磨き上げていけるかでしょう。その手助けを、われわれもできればいい」とは原辰徳監督の戸郷評。新シーズンへ向けては菅野智之C.C.メルセデスが先発陣の左右の大きな柱で、これに昨季韓国17勝右腕の新助っ人であるA.サンチェスが加わるが、4番手〜6番手の争いは混とんとしている。150キロを超える威力のあるボールを武器に、巨人の若手では珍しいパワータイプの戸郷が、どんなアピールを見せるのか。目が離せない。

写真=BBM
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