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ロッテ・荻野貴司 年齢の限界をはねのける/最年長の意地

 

荻野はまだまだ進化を続ける


 ベテランの域に入りながらも、さらに高みを目指すという意思表明だった。国内FA権を行使せず、ロッテへ残留することを選んだ荻野貴司。残留会見では来年で35歳を迎え、チームの生え抜きとしては最年長となることに話が及ぶと、普段はおっとりした口調の男が「年齢のことは結構言われますけど、まだまだ自分ではやれると思っていますし、年齢で落ちていくという考えをちょっとでも覆せたらと思います」と力強い言葉を残した。

 プロ10年目の昨季は不動のリードオフマンとして125試合に出場し、打率.315、10本塁打、46打点、28盗塁。いずれもキャリアハイの数字をたたき出した。自身初となるゴールデン・グラブ賞、ベストナインにも選出され、「出来過ぎたかな。最後、(チームは)負けはしたけど、1年を通してケガがなかったのが一番大きい」と振り返り、「これを自信にして2020年に向かっていきたい」とさらに進化していくことを宣言した。

 今季はFAでソフトバンクから福田秀平が加入したこともあり、外野のポジション争いはさらに激しくなるが「センターにこだわっているわけじゃない」と、柔軟に対応するつもりだ。井口資仁監督は福田秀を二番で起用する構想を練っており、荻野自身も快足コンビの結成を待ち望んでいる。

 昨季の開幕スタメンは高卒ルーキーだった藤原恭大に譲り、悔しさを持ち続けてきた。幕張のスピードスターは若手の“壁”としても立ちはだかる。

写真=BBM
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