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阪神・福留孝介 攻めの姿を貫く /最年長の意地

 

球界最年長になる福留の技術や体力に限界はない。若手にその道を譲る気持ちはさらさらない



 球界最年長のシーズンを迎える福留孝介が静かに闘志を燃やしている。プロ22年目は43歳になるが「やることは一緒だから」と動じることはない。

 2020年は東京五輪が開催されることから、昨季より9日も早い3月20日(対ヤクルト)に開幕する。福留は「オープン戦の出方を前倒ししたい」とプランを練る。

 昨年は「三番」「五番」に座ったが、5年ぶりに規定打席に届かなかった。ボーアサンズら新外国人の加入も競争は臨むところだ。
「絶対というのはないわけで、外国人が来たといっても、日本人枠があるわけでもない。勝ちとっていけばいいことだからと思っているから」

 その落ち着きぶりは、超ベテランとしての自信の表れだろう。助っ人が立ち向かっても、若手が台頭してきても、ポジションを譲るつもりはさらさらない。

 福留にとって怖いのは、ちょっとした気のゆるみが故障につながることだろう。昨季も両ふくらはぎを痛め2度の登録抹消で戦列離脱した悔しさが脳裏をよぎる。

 残り103本でNPB通算2000安打達成となる。球界では43歳のシーズンでフルに働いたスラッガーは門田、落合、金本らわずかに限られている。

 福留は「この世界で競争は当たり前のことだから」と言う。球界を代表する男は、さらに攻めの姿勢を貫きながら、チームを引っ張っていく決意だ。
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