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ヤクルト・石川雅規 譲れない目標/最年長の意地

 

一つずつ白星を積み上げる


 不惑を迎える左腕が、プロ19年目のシーズンに臨む。石川雅規は今季に向けて「自分のポジションをつかみ取れるように、キャンプ初日からアピールしていきたい」と意気込んでいる。

 昨季、チームはリーグ最下位に沈み、チーム防御率4.78は12球団ワーストになってしまった。投手陣が苦しむ中、気を吐いたのが若手ではなく、ベテランの石川だった。23試合に先発し、チーム最多の8勝(6敗)を挙げてけん引。「若い選手と競い合って、まだまだやれるというところを見せられたのかなと思う」と2019年シーズンを振り返った。

 いつまでも変わらない、大きな目標がある。昨季まで積み上げた勝利数は現役最多の171。通算200勝まであと「29」としている石川は元来、「挑戦するのはものすごくモチベーションになる。1勝1勝積み重ねていきたい」と口にする。今季も「自分の可能性を信じていきたい」とひたすら高みを目指す。

 1月22日には40歳となるが、このオフも断食で体調を整えつつ、ウエート・トレーニングも欠かさず行っている石川。「ライアン」こと小川もその姿勢を見習って「弟子入り」したほどで、若手の良き手本でもある。

 自身の記録もあるが、「最後の最後までみんなとユニフォームを着てグラウンドに立って、高津監督を胴上げしたい」と胸にあるのはチームのこと。年俸も大台の1億円に返り咲いた今季、チーム最年長左腕が輝きを増す。

写真=BBM
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