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日本ハム・西川遥輝 新キャプテンの覚悟/斬り込み隊長は俺だ

 

2020年シーズンもこの男の存在はチームに欠かせない


 トップバッターとしての資質にあふれている。まずは出塁率。昨季はパ・リーグ5位の.393だった。打率は.288ながらも定評のある選球眼で幾度となくチャンスメークした。四球数も93個でリーグ2位タイ。巧みなバットコントロールで粘りながらボール球を見極め、打撃の調子が悪いときでも出塁した。

 初回に一番バッターが塁に出てくれれば好機が広がり、先取点につながる可能性も高まる。さらに西川遥輝の最大の武器は足。昨季はコンディション不良で盗塁数は19個と伸びなかった。ただ、過去3度の盗塁王に輝いた類まれな足はまだまったく衰えていない。足の状態が万全なら西川のスピードは相手バッテリーの脅威となることは必至だ。

 意外性も持っている。先頭打者本塁打を5度記録。ツボにはまればスタンドの上段にも運ぶ一発長打の魅力がある。チーム打撃に徹することもいとわず、何でもできる器用さを持っているだけにトップバッターを任せるに十分過ぎる要素がこの男にはあり、指揮官も絶大な信頼を寄せている。

 今シーズンからチームのキャプテンも任され、言葉だけでなく、背中で引っ張るためにも一番という打順はふさわしい。また昨年の契約更改後の会見でポスティングによるメジャー挑戦の意向を持つことも表明。あえて口にした自分の夢を実現するために、2020年シーズンも不動の斬り込み隊長として、背番号7が4年ぶり覇権奪回のキーマンとなる。

写真=BBM
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