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西武・山川穂高 2年連続僅差で逃した打点王も手に入れ2冠へ/目指せ!初タイトル

 

3年連続本塁打王、そして初の打点王を視野に入れる山川


 2018年、19年と開幕前から「ホームラン王を獲る!」と宣言し、実際に有言実行してきた山川穂高。「苦しんだ中でも、2年連続でタイトルを獲得できたことに関してはうれしい」と相応の満足感を得られたことは確かだ。だが、貪欲な男である。一昨年、昨年とも、本塁打を重ねていくうちに打点ランキングでもトップに立つようになると、言わずもがな「打点王も獲りたい」と“2冠”を目指すようになった。しかし、18年は浅村栄斗(現楽天)、19年は中村剛也と、いずれもチームメートとのタイトル争いに敗れ、2位に終わった。しかも、どちらも3打点差。無念さは募るばかりだ。

 誰よりも、本塁打にこだわりを持つだけに、今季もキングの座を譲るつもりはない。となると当然、打点王も視野に入ってくる。43本塁打、120打点の数字を残しながらも、「全然ダメ。実を言うと、3月、4月からダメだった」と、苦悩のどん底だった昨年の反省を踏まえ、オフの自主トレでは「瞬発力と爆発力を磨くトレーニングをして、鍛えたものをしっかりとボールに伝えていくためのバッティング」をテーマに徹底的に己を追い込んだ。すべては3年連続本塁打王、そして昨年途中で中村に譲った「四番打者」の座を取り戻すため。それが実現できれば、おのずと打点王の称号も手に入ることは間違いないだろう。

 幼少時から、今なお、あこがれてやまない中村と今年もう一度タイトル争いを繰り広げ、三度目の正直へ。今度こそ、初の打点王を手中に収めてみせる。そして、その先には究極の目標である三冠王の夢も――。

写真=内田孝治
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