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中日・岡林勇希 二刀流から一刀流へ/チームに新風を吹き込め!

 

高い身体能力を有す岡林


 ドラフト1位の石川昂弥がきれいなアーチを描き、スタンドを沸かせている二軍キャンプ。石川昂ほどではないが、高卒のドラフト5位、岡林勇希も異彩を放っている。

 「足と肩でまずはアピールしたい」。そう話しているが、広角に打ち分けるセンス抜群の打撃でも魅せている。過去のドラフト5位は井端弘和大島洋平など、出世する選手が多い。その系譜に、岡林も名を連ねようとしている。

 最速153キロを誇る豪腕だけに、三重・菰野高では投手としても活躍した。球団側は「8割は外野手」(米村明チーフスカウト)と入団交渉後に明かしていたが、プロでは可能性を広げるため、大谷翔平(エンゼルス)のように二刀流でスタートした。

 しかし、1月の新人合同自主トレ中に、岡林は思い切って決断を下す。「すべて自分の持っているものを発揮できているかと言えば、できていない。自分の能力を発揮できるのは、走力と肩。投げるのは外野手でも使える」。まだキャンプインを迎えていない段階で、外野手で勝負する意思を固めた。

 あまりにも早かった決断。迷いはなかったのか。岡林に聞くと、「今までの人生はずっと迷っていて、時間がかかるタイプの人間でした。(人に)流されることが多かった。そして後悔する。どっちも中途半端はいけない。でも、こんなに早く決断すると思っていなかった」と言う。投手への未練はない。外野手・岡林としてチームに新風を吹き込む。


写真=BBM
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