一軍デビューが待たれる福田
昨シーズンは悔しい思いをした。昨年5月にプロ初昇格を果たしたが、一軍での登板機会はないまま二軍落ち。その後も一軍へ呼ばれることなく、ルーキーイヤーは終了した。「1年間ずっと試合をすることがアマチュア時代はなかったので、自分の調子を維持し続けるのは難しかったです」。
ただ、イースタン・リーグでは2年目へつながるような成績を残した。チームで2番目に多い51試合に登板。主に中継ぎとして経験を積み、2勝4敗5セーブ。68イニングを投げて奪三振数はチーム最多の79とイニング数を上回った。防御率4.90が示すように調子が悪いときに最低限の投球ができるかが、一軍デビューへのカギを握っている。
今春キャンプでは二軍スタートだったが、一軍首脳陣に存在感はアピールした。2月8日のチーム初実戦となる紅白戦では1イニングを3者凡退に抑えるなど、計3試合に登板して失点は許さなかった。加藤二軍投手コーチは「彼に必要なのは自信」と力説する。結果を積み重ねて、自分のピッチングに自信が持てれば「余裕が出てくる。だから自信が付けば変わると思う」と期待する。
チームの中継ぎ左腕は宮西を筆頭に公文、堀らがいる。割って入る壁は高いが、ライバルに肩を並べるだけのポテンシャルは十分にある。技術とともに「今シーズンこそは必ず一軍で投げる」と力強く決意するメンタルも向上すれば、晴れの舞台はきっとすぐにやってくるはずだ。
写真=BBM