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中日・岡林勇希 高卒ルーキーに絶賛の声/一軍デビューが見えた

 

非凡なセンスを発揮中だ


 2月25日、キャンプでは最後の実戦となったDeNA二軍との練習試合(読谷)。仁村二軍監督の言葉はリップサービスでも希望的観測でもなかった。「この打者を抑えられる投手は一軍で通用する。一軍のほうとうまく合えば、『こちらで一番いい打者です』と一軍に推薦したい」。

「この打者」とはドラフト5位の岡林勇希。3日前に18歳になったばかりの青年はその日、プロ初のマルチ安打をマークした。キャンプでの実戦は6試合で9打数3安打。同期のドラフト1位・石川昂が左肩の違和感で離脱する中、しっかり完走した。

 三重・菰野高時代は投手と野手の二刀流。最速153キロを誇った右腕は、プロ入り後に外野手一本で勝負することを決めた。「守備と走塁でトップクラスになるために基礎を身につける」。そうテーマを掲げた初めてのキャンプ。ただ、「優先順位は最後」のはずだった打撃は周囲の目に留まった。

 マイペース調整のため、同じ二軍で汗を流した大島は「いい選手です。まず肩が強い。(打撃を)遠くから見たら、最初、根尾と間違えました」と前年のドラフト1位になぞらえた。守護神候補の岡田は実戦の動画を見て、「岡林君、めちゃめちゃいいですね。僕のイチオシです」と強調した。

「外野手を本格的にするのは初めてで、基礎をしっかり学べたので、その収穫に関してすごく濃い1カ月だった」。打ち上げ時にそう振り返った岡林。1年目からのデビューが現実味を帯びている。

写真=BBM
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