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日本ハム・マルティネス 昨季0勝からの逆襲なるか──/牙を研ぐ助っ人たち

 

2020年はフル回転の活躍が期待されるマルティネス


 完全復活に向けて順調に歩みを進めてきた。来日3年目を迎えたマルティネスの表情はキャンプインからすこぶる明るかった。2月4日にキャンプ初のブルペン入りを終えると「体に関しては今のところ問題ない。いい状態だよ」と満面の笑みを見せた。昨季は開幕直前に右前腕を故障。当初はすぐに戦列復帰も見据えていたが、初めて痛めた箇所でもあり、コンディションが万全にならないまま終わってみれば一軍登板は1試合もなし。悔しいシーズンを過ごした。

 不甲斐ない思いはオフのトレーニングにぶつけた。球界のトレンドでもあるアメリカ・シアトルにある「ドライブライン・ベースボール」を訪問。自身の投球フォームをデータ解析し、故障につながらないフォームを追求した。非効率的だと指摘を受けたのは、股関節が閉じ気味になっていることで右腕を振るタイミングが遅れてしまうこと。「克服しようと取り組んだ」と新たな取り組みにも手応えは上々で、不安なくキャンプも過ごすことができた。

 3月1日には、約1年ぶりに札幌ドームのマウンドへ。オリックスとのオープン戦で先発し、4回5安打2失点(自責1)。その後も順調に登板を重ね、実戦勘も取り戻しながら「100パーセント健康的な体でシーズンを迎えること」というプランどおり、いつ開幕してもいいように準備は整えている。

 開幕延期にともない、本格的な復活のシーズンはまだ始まっていないが、チームにとってはマルティネスが先発ローテを回ってくれることが何よりも大きい。一昨年の10勝右腕で完投能力もある。有原とともに先発陣を支えてくれれば、チームも安定した戦いが計算できる。

写真=BBM
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