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ソフトバンク・W.バレンティン こだわりのホームランで最高の結果を/牙を研ぐ助っ人たち

 

すでにチームに溶け込んでいるバレンティン


 順調な調整を進めていたからこそ度重なる開幕の延期が恨めしかった。チームも一時活動を休止。新助っ人のバレンティンはやるせない表情を浮かべた。「こういう事態になったのは残念の一言。ファンには申し訳ない。ここまできたら野球ではなく、みんなの健康が第一。球団も決断は難しかっただろうけど、正しかったと思う」と思いの丈を語った。

 リーグ屈指の強力打線の四番を任されるに十分な結果を残していた。3月1日の阪神とのオープン戦(PayPayドーム)。名称変更された本拠地の“チーム1号”を無観客の左翼席中段にまで運んだ。「最高の気分。自分の力でもPayPayドームでホームランを打てるんだと分かってホッとした」とシーズン60本塁打のプロ野球記録を持つアーチストはニヤリ。さらにアグレッシブな走塁でも“優等生”ぶりを披露した。「チームメートはみんな全力疾走をしているし、自分もこういう走塁を続けていかないといけない。野球は点を取らないと勝てないスポーツ。チーム一丸となってプレーしないと」と、4年連続日本一を狙う「常勝軍団」の一員としての自覚にあふれている。

 オープン戦では10試合の出場で打率.350、2本塁打、10打点。その後の練習試合でも豪快なアーチを放つなど状態の良さをアピールした。首脳陣からは当然、四番を期待されている。「一つの夢として、この強いチームでやりたかった。その夢がかなった。毎年、ホームランにこだわっている。30本は最低目標。60本以上打てれば最高だね」。通算288本塁打の大砲は、新天地での大暴れを約束する。

写真=湯浅芳昭
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