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オリックス・ジョーンズ 姿勢で示す“海を渡った意味”/牙を研ぐ助っ人たち

 

メジャーの実績十分の大物助っ人は、アメリカに帰国せず“日本1年目”の開幕へ向けて調整を続ける


 新助っ人は無念の表情で、言葉を紡いだ。NPBの選手に新型コロナウイルスの感染者が出たことを伝え聞くと「それは残念だ。すべての試合はキャンセルになるかも知れない」と不安そうな表情を浮かべてコメントした。

 国を背負って戦う意味を知っている。開催延期が決定した今夏の東京オリンピックだが、出場へ変わらぬ意欲を示す。「来年、体が出られる状況かは分からないが、気持ちとしては出場したい」。

 2021年で36歳を迎える。「体が元気なうちは野球を続けるよ」と笑顔を見せる。メジャー通算1939安打、282本塁打の大物助っ人は、さらなる飛躍へ日本で牙を研ぎ続けていく。
オリックスとは今季から2年契約を結んでおり、残留は既定路線。「すべてが噛み合えば、来季もオリックスでプレーしたい」と、1年目の開幕を前にして、すでに21年シーズンを見据えている。

 3年前の17年には、アメリカ代表の『二番・中堅』としてWBCで世界一に貢献した実績を持つ。球団もアメリカがオリンピックへの出場権を獲得した場合、ジョーンズの参加を容認している。

 新型コロナウイルスの影響で、今季の開幕が延期している中でも「そのとき」に向かって、懸命な準備を行っている。体のキレを出すため、外野グラウンドを走り、数多くのノックを受ける。キャンプ並の練習量を消化し、フリー打撃では若手のように「イキマース!」と叫んで、周囲の笑いを誘う。

 目指すのは「チームを日本一に押し上げる」こと。大物助っ人が海を渡ってきた意味を、野球に対する姿勢、献身的なプレーで教えてみせる。

写真=BBM
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