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中日・シエラ 31歳でつかんだ支配下の座/牙を研ぐ助っ人たち

 

得点力アップへ期待がかかる


「第一歩を踏み出したのでこれから頑張りたい。ドラゴンズに後悔はさせない。勝利に貢献したい」。3月26日、育成から支配下選手登録された新外国人のモイセ・シエラが言葉に力を込めた。26歳以上の育成契約初年度の外国人選手は3月末までしか支配下登録は認められないため、育成からの移行は既定路線だったとはいえ、安堵感は大きかった。

 ドミニカ共和国出身の31歳はメジャー通算9本塁打。2013年のWBCでは準決勝のオランダ戦で同点の適時二塁打を放つなど、母国の初優勝に貢献した。主戦場は外野となる。与田監督は「まずはゲームで、どんどん一軍で出られるような状態に仕上げてほしい」と注文し、今後予定される練習試合などに積極的に起用する考えを示している。

 外国人4枠のうち、主砲のビシエドとセットアッパーの期待がかかる新外国人のゴンサレスは確定。昨季一時抑えを務めたR.マルティネスもキューバ代表で出場予定だった東京五輪の米大陸予選が延期となり、チームに戻ってきた。右太ももを痛めていたアルモンテも二軍で実戦復帰。開幕一軍を巡る競争は激しい。

 3月27日の会見では背番号「45」を披露し、「ペドロ・マルティネスと同じだと思った」と笑みを浮かべた。同じ番号を負いメジャー通算219勝を挙げた母国の英雄は実家が歩いて5分ほどのご近所さん。幼少期には遊びに行ったこともあるという。「野球で自分の人生を切り開いていくということを学んだ」。偉大な先輩の教えを胸に、ジャパニーズ・ドリームをつかみ取ってみせる。

写真=BBM
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