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日本ハム・石井一成内野手 大チャンス到来!正遊撃手の座を奪え/今季はひと味違います!

 

熾烈な戦いを制して正遊撃手の座を狙う石井


 意外性のある打撃から確実性のある打撃へ─―。石井一成が成長の予感を見せている。オープン戦での打率は.324。コンスタントに結果を残した。2017年ドラフト2位で早大から入団した大型遊撃手は、昨季までの3年間で通算打率は.207。破れなかった殻を脱ぎ捨てるのではと感じさせたのが、2月13日に沖縄・名護でのキャンプ中に行われた楽天との練習試合だった。

 9回に楽天の左腕・渡邉佑から放った打球はタピックスタジアム名護の右翼芝生席で弾んだ。内角高めの直球を見事にさばいて最高の結果を得られたのは、進化した打撃フォームから生まれた。本人によれば「軸足に(体重を)乗せたものを我慢しながらボールに入っていくという動きが、少しずつ良い感覚になっている」ということだった。

 軸足となる左足の使い方と体重移動に意識を持つ打撃は、新任の小笠原道大ヘッドコーチ兼打撃コーチから指導を受ける中で変化の必要性を実感した部分だった。下半身の動きに粘りが出てくることで「速いボールに打ち負けないし、緩いボールもなんとか拾っていけてチャンスが増えてくる」。確実性を増す打撃は価確実に進化している。

 シーズンを通して新たな打撃フォームを続けるには、基礎的な体力向上も不可欠。同コーチから厳しい練習メニューを課される理由の1つは、そういう部分に直結する。元来、長打力もあるという点では遊撃でレギュラーを張ってきた中島卓に引けを取らないポテンシャルがある。長所の打撃を伸ばしながら、守備力も経験を積んで信頼を積み重ねれば定位置確保も見えてくる。シーズンが開幕する日までには、さらに進化を遂げてレギュラーをその手でつかむ。

写真=BBM
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