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日本ハム・石川直也投手 粗削りながら魅力満点!若き快速球右腕/わがチームの速球王

 

2020年は守護神奪回も期待される石川直也


スケール感の果てしなさが魅力なのがプロ6年目を迎えた石川直也だ。自己最速は156キロ。192センチの長身から投げ下ろすストレートは角度、強さと威圧感を兼ね備える。「腕を振ってとにかく強いボールを投げることを意識しています」。フォークとのコンビネーションは抜群で奪三振能力も高い。まぎれもなく、日本を代表するクローザーになれる資質を秘めている。

 高校時代も類まれな球速で注目を集め、プロへ続く扉を開いた。山形中央高では2年春、3年夏の甲子園に出場。3年時は2回戦で南北海道代表の東海大四高と対戦した際に2番手で登板すると、その大会で一番速い148キロを記録。自己最速も1キロ更新した。「そのボールで空振り三振も取れて、うれしかったです」。大舞台で力を発揮して注目度を高め、2015年ドラフト4位で日本ハムへ入団するきっかけにもなった。

 プロ4年目の18年シーズンの開幕直後に初めて守護神に抜てきされた。当時、一軍投手コーチを務めていた吉井理人氏(現ロッテ)からは「サファテになれる」と太鼓判を押され、剛速球を軸にして無敵を誇る守護神になれると期待をかけられた。その年は19セーブをマーク。昨季もクローザーとして開幕を迎えたが調子が上がらず、秋吉に守護神の座を譲り渡し、悔しい1年となった。

 課題は調子の波をなくすことと肉体の強さを増すこと。今季も3月に右ヒジに違和感を覚えて戦線離脱した。普通に開幕していたら出遅れていた可能性は高いが、万全に戻る猶予が与えられたことは追い風になるはずだ。暖かくなればなるほど球速も増してくる豪腕は開幕の日を見据え、そして守護神の再奪取に向けて力を蓄えている。

写真=BBM
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