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日本ハム・中田翔内野手 プロ13年目で辿り着いた新境地で挑む2020年/四番打者は俺だ!

 

今シーズンも四番筆頭候補はこの男しかいない


 四番は譲らない―─。

 中田翔の打撃から自信が漂う。本人はそんなことを口にはしない。「ぶっちゃけどうでもいいんだけど。任されたところでしっかりやるだけだから」。四番へのこだわりはないと話すが、2月や3月に見せたコメントとは裏腹な打撃内容に誰もが大きな期待を膨らませる。持ち味のフルスイングを封印。確実性と長打力を同居させた新フォームはプロ13年目で中田が辿り着いた新境地だ。

 本人も手応えを深めている。「昔みたいにフルスイングしなくても今は勝手に打球が飛んでいってくれる」。ムダな動作もなければ、力みもない。フリー打撃でも軽々とサク越えを連発する姿は貫禄が漂う。あまりの好感触から「モノが違うというか、レベチだね」と自ら表現。レベルが違うという言葉を略したギャル語「レベチ」も飛び出すほど、納得の打撃をつかみつつある。

 チーム内では大田が四番を狙うことを宣言。2月の春季キャンプ中の広島との練習試合では四番・大田、五番・中田のスタメンが試された。その試合で中田は4回に逆転2ラン本塁打。試合後には「正直、なんだこのやろうという気持ちもある。練習試合とはいえ、悔しかった」と話したが、キャンプ打ち上げの日に「あのときはただのビッグマウス。あっ、リップサービスか」と本音は胸の内に隠した。

 それでも、オープン戦では打率.344、3本塁打、9打点。そのままシーズンに突入していたら開幕から四番を張っていただろう。四番の重みを誰よりも知っているのが中田だ。「いい結果を残してチームを優勝、日本一に導きたい」という思いを長年務めてきた自身の定位置で現実のものとしたい。

写真=BBM
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