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オリックス・ジョーンズ “チェス”で例える好球必打/四番打者は俺だ!

 

メジャーでの実績十分のジョーンズ。その実力を開幕後に示す


 海を渡ってきた助っ人に四番を託す。オリックスに今季から加入したメジャー通算282本塁打の新外国人・ジョーンズ、新打線の四番を任されることになりそうだ。

 2月の宮崎での春季キャンプでは、実戦でも余裕の表情だった。打席でスイングすることは少なく「スカウトになったつもりで相手のチームを見たい」と他球団との戦いの中で、シーズンに向けて準備を整える段階だった。

 オープン戦では20打数2安打の打率.100、1本塁打に終わったが「この時期にヒットを打つことは、あまり意味のないこと。打席でのタイミングだとか、審判の(ストライク)ゾーンに慣れるのが大切だと思っています」と開幕に向けて状態を上げていた。

 日本野球に慣れる途中で新型コロナウイルスが流行。当初は無観客での試合を敢行していたが、開幕は延期。新たな開幕日は設定されておらず、依然、不透明なままだ。それでもジョーンズは「政府の決断は正しいと思います。ウィルスが広がっていくのを避けるための、大事な決断です。プレーヤーの安全だけでなく、ファンの安全も考えている。両方を合わせて、菌が広がるのを防ぐには正しい決断だったと思います」と野球の開催よりも人命の尊さを重んじていた。

 来日してから、打撃理論を語る際は「チェス」を表現の例えに用いて話すことが多々あった。

「打撃はチェスのようなもの。まず対戦してみて、相手は裏をかこうとか、打者に対して、当然そういう配球になる。どんなレベルのバッターであっても、ピッチャーが失投したものを打ち損じては、向こうは2球同じミスはしてくれない。そこで失投をとらえていかないとダメ」

 三番に和製大砲の吉田正、四番に大砲ジョーンズが並んだ2020年の新打順が、待ち遠しい。

写真=BBM
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