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中日・大野雄大 「どんな状況でも俺がやる!」エースが見せる気迫と意地/開幕を待つエース

 


「だんだん開幕が遅れていって、いろいろ予測できる中で仕方ないなというのは今はあります」
 4月25日、2人一組での自主練習を終えた大野雄大は、いまだ決まらない開幕への思いをそう吐き出した。

 2月のキャンプ中盤に開幕投手に指名されてから2カ月半。当初の3月20日から4月10日、そして24日へ。最短での開幕日が提示されるたびにそれに向けて調整を続けてきた。ただ、今は緊急事態宣言が出て全体練習すらできない状況。キャッチボールや遠投で 肩の状態を維持するのが精いっぱいではある。

 それでも意気込みは変わらない。「やっぱり開幕戦のマウンドに立ちたい思いは強いですよね」ときっぱり。「開幕投手は結構な覚悟で選んでおられると思うので、自分も開幕が延びているから、無観客だから降りますというのは全くない。どんな状況でも俺がやるんだというのは思っています」と強調する。

 昨季の開幕前には与田監督に「170イニング投げてくれ」と言われた。リーグトップの177イニング3分の2を投げ、9勝8敗、防御率2.58。最優秀防御率のタイトルも獲得した。今季への期待はさらに高い。指揮官は開幕投手に指名した際、「より貯金ができるように、一つでも勝ち星が増えるようにというのは求められる。数字はいいに越したことない」と語っている。

 冒頭の自主練習。ブルペンではマスク姿で直球にスライダー、ツーシームを交えて背番号と同じ22球を投げ込んだ。「ある程度ストライクゾーンに強い球を投げるというのはずっと継続していかないといけない」。1勤1休で時間も限られる中、できる限りの調整を続け、開幕に備えている。

写真=BBM
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